セラミックボールは素材によって効果・機能が異なり、組み合わせることで狙った機能を持たせることもできます。ここでは代表的な素材ごとの特徴と、用途別の活用例を紹介します。あなたのアイデアを製品化することも、ここからヒントを得た新しい商品開発のご支援も可能です。秘密保持契約を結んだ試作開発にも対応しますので、お気軽にご相談ください。
素材別の解説
ここからは、セラミックろ材に使われる代表的な素材を1つずつ取り上げ、それぞれの特徴と使われ方を説明します。
亜硫酸カルシウムボール

塩素除去の定番品。塩素除去の反応速度は①ビタミンC②亜硫酸カルシウム③活性炭の順ですが、反応速度と使用できる期間は反比例します。亜硫酸カルシウムは塩素除去の反応速度と使用期間のバランスがよく、使いやすい塩素除去剤です。欧州では食品添加物として広く使用されています。セラミックボール枠で紹介していますが、焼成は行わない種類のボールです。
接触時に瞬間的に遊離残留塩素を除去します。反応によりサイズが変化するため、粒が見える状態であれば目視での交換時期の判断も可能です。浄水器・シャワーヘッドなどのカートリッジ材として使われています。
Ag⁺ 銀イオンボール

ヨーロッパでは塩素の代わりに使用されるケースもある抗菌・殺菌の素材で、大学や研究機関の実験により効果が確認されています。銀イオンは通常プラスに帯電(Ag+)しており、マイナスに帯電した菌と結びつくことで作用します。微生物と結合することで増殖を抑える抗菌のような効果も期待できます。唯一のネックは銀が貴金属で値段が高いことですが、私たちは銀イオンボールの製法を試行錯誤し、なるべく価格を抑えられるよう努めています。
インフルエンザウイルス・O-157・大腸菌・黄色ブドウ球菌・緑膿菌・肺炎かん菌・レジオネラ菌・ビブリオ菌・真菌類(水虫菌等)への作用、花粉などのアレルゲン物質の不活性化が一般的に言われています。※効果効能を表示される場合は必ず試験を実施してください。

シャモット

耐火物由来のろ過材。シャモットには天然軽石と耐火レンガの2種類があり、ポーラス状の耐火物を粉砕・粒度分けしたものが一般的です。原料となる耐火物の種類により、コストとろ過能力に差が出ます。弊社では耐火物由来のシャモットを取り揃えています。
用途はプール・浴場・水族館・冷却塔のろ過器のろ材のほか、壁の充填材や園芸用など幅広い分野で使われています。臭い・色・アンモニア性窒素などの物質を吸収し、効果が持続します。
酸化チタンボール

弊社では酸化チタン(TiO2)の造粒が可能です。代表的な光触媒物質で、紫外線を吸収して①強い酸化還元作用②超親水作用の2つの機能を発現します。酸化作用を利用した有害物質の分解のほか、光を照射するだけで殺菌処理ができるため、病院の手術室の壁・床のコーティングにも応用されています。
ガラスの防曇加工技術としても応用されており、自動車のバックミラーや道路ミラーをコーティングすると、水がはねても水滴にならず流れ落ちるため雨天時の視認性が向上します。油性の汚れも定着しにくく、雨による自浄作用(セルフクリーニング)も持ちます。引用:ウィキペディア「光触媒」
活性炭ボール(ヤシガラ、竹、珈琲)

活性炭は炭素を主成分とし、表面に無数の微細な孔があります。この孔に異臭味物・色度成分・陰イオン界面活性剤・フェノール類・残留塩素などを吸着させ、除去します。ヤシガラ由来は色素の吸着に優れるとされ、珈琲ガラ由来はアンモニアの吸着に優れるという研究結果があります。総合的なろ過能力はヤシガラや竹由来が優れており、珈琲ガラ由来は特定の場所で強力な効果を発揮する尖った性能です。
脱臭・空気清浄材としての活用例:観葉植物の植木など光が当たる場所に入れておくことで、脱臭効果や空気浄化効果を持続させられます。特に脱臭効果に優れているため、トイレ・タバコ・車内の嫌な臭いを吸着して光で分解することもできます。トイレの臭い(アンモニア臭)には、珈琲ガラ由来の製品が吸着効果が高いとの実験結果が出ています。

麦飯石ボール

麦飯石は花崗岩の一種で、岐阜県加茂郡白川町黒川産の炭酸化作用を受けた花崗斑岩を指します。表面を電子顕微鏡で見ると微細な孔が無数にあり、表面積が広いため吸着作用やイオン交換作用が強く働きます。水に作用させると、細菌やカルキ(塩素)、カドミウム、水銀など人体に有害とされる物質を吸着・除去する作用があると言われています。
カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・カリウムなどのミネラルを含み、これらが溶出することで水中のミネラルバランスが保たれ、水がおいしく感じられるとされています。
ゼオライトボール

ゼオライトは古くから沸石(ふっせき)として知られ、天然・人工・合成で用途が異なります。水分子を結晶水の形で立体網目構造の中に含んでおり、加熱などで脱水すると結晶水があった場所が空洞になり、スポンジ状構造となってガスやイオンを吸着します。陽イオン交換作用もあり、ナトリウム・カリウム・カルシウムなどの陽イオンを保持・放出する力があります。ゼオライトセラミックは、これを粉末状にして球状に焼き固めたものです。
工業触媒、吸着剤、ビルダー(洗剤助剤)、乾燥剤、イオン交換剤のほか、排水処理・肥料・飼料添加物など幅広く利用され、近年は自動車や発電所・工場から排出されるガスの除去剤としても利用が広がっています。出典:日本ゼオライト学会
トルマリンボール

トルマリンは13種類ある鉱物です。結晶を加熱すると一端がプラスに、反対の端がマイナスに帯電(静電気を帯び)し、この静電気により吸着能力が高まっていると考えられています。トルマリンが放出する電流は0.06ミリアンペアの微弱電流で、人体には無害とされる水準です。遠赤外線の発生(多くの鉱物にみられる効果です)やマイナスイオンの発生により、細胞を活性化し新陳代謝を活発にする効果があると言われています。トルマリンセラミックボールは、これを粉末状にして球状に焼き固めたものです。
アパタイトボール

歯磨き粉などにも使われる正式名称ハイドロキシアパタイト(HAP)。もともとは天然鉱物で、リン酸とカルシウムの結晶灰石です。骨の65%、歯のエナメル質の97%がHAPで構成されています。非常に安定した物質で生体親和性が高く、pHも中性で安全性に優れます。
たんぱく質や脂質を吸着し、鉛・カドミウム・マグネシウム・水銀等の重金属の吸着性に特に優れています。近年課題となっているヒ素やフッ素の吸着性能も期待されており、注目されている素材です。
その他の種類
上記以外にも、様々な種類の鉱石原料からボールを製造しています。ご要望の用途・硬さ・サイズに合わせてお造りすることも、支給いただいた原料をボールにすることも可能です。詳細なご相談は、下記のフォームまたはお電話でお問い合わせください。
用途別の活用例
セラミックボールは単体で使うだけでなく、数種類を組み合わせることで狙った効果を持たせることもできます。ここでは、用途別の活用例を紹介します。
ネット販売用 水質改善商品(水の味付け、除菌・抗菌)

- 抗菌効果を持たせたボールを菌が発生しやすい場所に置くことで、殺菌・抗菌ができます。
- 鉄分・カルシウム分などのミネラルを意図的に溶出させることで、水の味に変化を付けられます。
- 水になじみやすい水質に変えることを目的とした設計も可能です。
シャワーヘッド、エステ用品、飲料水

- シャワーヘッド用にカートリッジへボールを入れ、髪や肌への影響をやわらげることを目的とした設計も可能です。
- 塩素除去効果を持たせ、水分中の塩素を除去します。
- 水素やミネラルを発生させる効果を持たせ、スティックやボールタイプにして飲料水用に使用します。
水処理資材としての例

- 球状にすることで表面積が向上し反応が良くなり、粒状化により粉体のように粉が舞うことも避けられます。
- 重金属を吸着させるなど、場所や目的に応じて効果を変更します。
- 塩素除去や特定物質の軽減、ミネラルの溶出などに対応します。
蓄熱材としての例

直接火がかかる場所にボールなどを敷き詰めておくと、セラミックスが蓄熱し、灰よりも長く遠赤効果により暖かさを持続させます。熱をためやすい特別な配合で製造しています。
水耕栽培資材としての例

- 水耕栽培(ハイドロカルチャー)用途に抗菌・除菌効果を持たせ、カビや病原菌の発生を抑えクリーンな水環境を作ります。
- ミネラル溶出により水質を変え、植物が成長しやすい水環境をつくることで、液肥の使用量を減らし食味の向上を目指します。
- 植物の育成に影響する根腐れを予防する水環境を作ります。
セラミックボールに関するお問い合わせ
お見積りのご依頼、製造の可否、素材や用途についてなど、お気軽に以下のフォームからご相談ください。セラミックボールの基礎についてはセラミックボールとは、製造・受託についてはセラミックボールの製造・受託もあわせてご覧ください。



