とても重要な使用する設備・機械

粉砕はとても危険

はじめにお伝えしなければならないことは、粉砕工程は常に危険と隣り合わせということです。誤って使用する設備や条件を間違えて伝えてしまい大事故につながってからでは取り返しがつきません。必ず粉砕の依頼、自社で設備を行う場合は細心の注意を持って作業や委託を行ってください。

粉砕と破砕は何が違うの?

さて、ここからは私が最初に感じた疑問からご説明していきたいと思います。
それは「粉砕と破砕」の違いです。どちらも同じじゃないの?と思われるかもしれませんが実は違いがあります。人によってばらつきがありますが

「破砕」は数十センチから5㎝程度くらいまでの事さすことが一般的です。業界により破砕の定義は変わりますがあなたが求める粒度がこれくらいなら破砕というワードを使用して検索すると情報が出てきやすいです。

「粉砕」は5㎝以下の粒度に細かくすることをさすことが一般的です。プラスチック業界ですと1㎝前後、窯業だと数ミリからミクロンまで粉砕と言うことがあります。

「微粉砕」は前述のミクロンオーダーの時に使いますが20ミクロン以下になるような場合は「超微粉砕」ともいうことがあります。

粒度と価格

費用は細かくなればなるほど高くなります。また、一度に処理できる量も細かくなるほどロット数が小さくなって高単価になります。粉砕・破砕は岐阜県か岡山県が特に技術が発展し、業者が沢山あるので他の地域より同じ粒度でも安価にできることが多いです。

粉砕・破砕の比較評価と
ランキング

1位

ボールミル 乾式
加工量:★★☆☆☆ 少量~
価格:★★☆☆☆ 加工量による
粉砕粒度:★★★☆☆ 

細かな粉砕が可能です。mm~数十ミクロンまで可能です。ミル自体の内張りに使用される材料や粉砕メディアに使われる物の性質により粉砕できる試料の種類が限定されますので事前の打ち合わせでお受けできない場合もあります。

2位

ビーズミル
加工量:★☆☆☆☆ 少量
価格:★★★★☆ 加工量による
粉砕粒度:★★★★★ 超微粉

超微粉砕に使用します。化粧品用途などのミクロン単位の粉砕が必要な場合に使用されています。加工量が少ない場合が多いのである加工コストを吸収できるだけの製品でないと使用は難しいかもしれません。

3位

試験用 
加工量:★☆☆☆☆ 
価格:★★★★★ 
粉砕粒度:★★★☆☆ 試験機による 

粉砕テスト用です。ジョークラッシャーやロールクラッシャー、ポッドミルなどでの試験が可能です。一式価格での請負となりますので試験は割高になりますが初めて粉砕する原料などの場合には失敗してしまうリスクを抑えることができますので必ず試験をしてから本番に移行することをお勧め致します。
少量のテストや試験生産などが可能です。

4位

ジョークラッシャー
加工量:★★★★☆ 中量以上
価格:★★★☆☆ 加工量による
粉砕粒度:★☆☆☆☆ 

セラミックス、鉱物などの硬い物の粗粉砕が可能です。数十センチほどの大きな塊でも粉砕できるため原鉱のままの粉砕や1次粉砕に使用されます。粉砕時に原料片などが飛散する恐れがありますので専門知識を持ってないと甚大な人身事故を起こしかねないため作業を依頼する際は細心の注意が必要です。

5位

インペラ
加工量:★★★★☆ 中量以上
価格:★★★☆☆ 加工量による
粉砕粒度:★☆☆☆☆ 

ジョークラッシャーより細かい粉砕が可能です。数mm程度

6位

ボールミル 湿式
加工量:★★☆☆☆ 少量~
価格:★★☆☆☆ 加工量による
粉砕粒度:★★★★☆ 

小型の機械から大型の機械まであり安価にミクロンオーダーの粉砕も可能です。
粉砕メディアにより粉砕できる試料の種類が限定されますので事前の打ち合わせでお受けできない場合もあります。また、湿式粉砕は水分を使用して粉砕をするため乾燥、解砕工程が追加で必要になります。

7位

ロールクラッシャー
加工量:★★★☆☆ 中量以上
価格:★★★☆☆ 加工量による
粉砕粒度:★☆☆☆☆ 

幅を調整することで2㎝程度の物でも粉砕可能です。

8位

ハンマーミル
加工量:★★★☆☆ 中量以上
価格:★★★☆☆ 加工量による
粉砕粒度:★★★☆☆ 

プラスチックの粉砕にも使われています。スクリーンの網サイズを変えることで粉砕の粒度を調整できます。

9位

低温粉砕
加工量:★★★☆☆ 中量以上
価格:★★★☆☆ 加工量による
粉砕粒度:★★★☆☆ 

粉体への粉砕時には高温の熱が発生するため、一定の温度以上になると劣化してしまう原料などの粉砕時に使用します。

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