粉砕と破砕は、どちらも原料を小さくする加工ですが、目標とする大きさや使う設備が異なります。このページでは、粒度の目安と代表的な9つの方法を、加工量・費用・細かさの観点から整理します。
具体的な委託先選定や加工条件については、粉砕の受託・対応条件をご確認ください。

粉砕と破砕の違いは、目標とする粒度にあります
呼び分けには業界や会社による違いがありますが、次の粒度を目安として説明します。

破砕
数十cmほどの塊を、5cm程度まで小さくする加工を指すことが一般的です。大きな原料の一次処理で使われます。
粉砕・微粉砕
5cm以下へ細かくする加工を粉砕と呼ぶことが一般的です。プラスチックでは1cm前後、窯業では数mmからミクロン領域まで含む場合があります。20μm以下を超微粉砕と呼ぶこともあります。
安全上の注意:粉砕・破砕では、原料片の飛散や発熱などの危険があります。設備と条件を誤ると事故につながるため、専門知識を持つ加工先と事前に条件を確認してください。
細かくするほど、費用と必要工程が増える傾向があります
一般に、目標粒度が細かくなるほど費用は上がります。一度に処理できる量が小さくなり、単価が高くなるためです。ミクロン領域では、粉砕方式だけでなく、乾式・湿式の選択、乾燥や解砕などの後工程も費用に影響します。
岐阜県と岡山県には粉砕・破砕を扱う事業者が多く、同じ粒度でも他地域より安価に加工できる場合があります。ただし、材質、必要量、混入を避けたい物質、目標粒度によって依頼先は変わります。

代表的な粉砕・破砕方法9種の比較
以下は加工量、価格、粉砕粒度の相対評価です。星の数は方式間の目安で、実際の条件は原料と設備によって変わります。
| 方式 | 加工量 | 価格 | 細かさ |
|---|---|---|---|
| ボールミル(乾式) | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ |
| ビーズミル | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| 試験用設備 | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| ジョークラッシャー | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ |
| インペラ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ |
| ボールミル(湿式) | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★★☆ |
| ロールクラッシャー | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ |
| ハンマーミル | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| 低温粉砕 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
ボールミル(乾式):mmから数十μmまで
細かい粉砕に使われる方式で、mmから数十μmまでを目安に検討します。ミルの内張り材や粉砕メディアの性質によって、処理できる原料が限られるため、事前確認が必要です。
ビーズミル:超微粉砕を少量で行う
化粧品用途など、ミクロン単位の粉砕が必要な場合に使われます。加工量が少なく、費用が高くなりやすいため、加工コストを吸収できる製品かどうかも選定条件になります。
試験用設備:本加工前に条件を確かめる
ジョークラッシャー、ロールクラッシャー、ポットミルなどの試験機を使います。一式価格の試験は割高になりやすい一方、初めて扱う原料で失敗するリスクを抑え、少量試験から本加工へ進められます。
ジョークラッシャー:硬い塊を一次破砕する
セラミックスや鉱物など、硬い材料の粗い破砕に使います。数十cmほどの大きな塊にも対応でき、原鉱の一次破砕にも使われます。原料片が飛散する恐れがあるため、専門知識を持つ作業者による安全管理が必要です。
インペラ:数mm程度まで細かくする
ジョークラッシャーよりも細かく、数mm程度までの粉砕を検討するときに使われる方式です。
ボールミル(湿式):ミクロン領域を安価に狙う
小型から大型まで設備があり、ミクロン領域の粉砕にも使われます。粉砕メディアによって処理できる原料が限られます。また、水分を使うため、粉砕後に乾燥と解砕が必要です。乾燥工程の違いは、乾燥方法の比較で確認できます。

ロールクラッシャー:隙間を調整して破砕する
ロール間の幅を調整して原料を破砕します。2cm程度の材料を処理する例があります。
ハンマーミル:スクリーンで粒度を調整する
プラスチックの粉砕にも使われる方式です。スクリーンの網サイズを変えて、取り出す粒度を調整します。樹脂の加工例は、樹脂のリペレット・粉砕加工もご覧ください。

低温粉砕:発熱による原料の劣化を抑える
粉砕時には熱が発生します。一定温度を超えると劣化する原料では、温度を抑える低温粉砕を検討します。
粉砕方法を決める前に確認すること
- 原料の材質、硬さ、現在の形状と大きさ
- 目標粒度と、粒度分布の許容範囲
- 試験量と量産時の必要量
- 乾式か湿式か、乾燥・解砕などの後工程が必要か
- 混入を避けたい材質と、使用できる粉砕メディア
- 発熱による変質や、飛散への対策が必要か
原料と希望条件が分かれば、候補設備と加工先を絞り込みやすくなります。未決定の項目があっても、用途と現在の困りごとからご相談いただけます。
ご相談から粉砕・破砕加工まで
材質、現在の大きさ、目標粒度、必要量、用途を伺います。必要に応じてSDSなどの情報も確認します。
原料と目標に合わせ、乾式・湿式、設備、前後工程を検討します。
初めて扱う原料などは、可能な範囲で少量試験を行い、本加工の条件とお見積りを確認します。
合意した条件で加工し、成果物を納品します。
粉砕・破砕の条件を相談する
他社で断られた案件ほど、まずご相談ください。相談初期からNDAに対応できます。以下のフォームに、分かる範囲で原料と希望条件をご記入ください。

